【GRIT/グリット】の感想〜子供にやり抜く力を持って欲しい親は必読!

GRIT/グリット

どうも、くまの助です!

2人の子どものおやじやってます!

 

最近、子ども教育の本を読んでいると、「子どもの非認知能力が将来的な成功に関わってくる」みたいなことを書いてあるのを目にします。

非認知能力は、人間の気質や性格的な特徴のようなもののことで、例えば、自制心ややり抜く力、リーダーシップなんかを含む概念だそう。

 

今回ご紹介する「やり抜く力 GRIT(グリット)」という本は、タイトル通り、非認知能力の一つとして注目されているやり抜く力について詳しく知ることができます!

 

著者(アンジェラ・ダックワース)は、成功するには才能よりもやり抜く力が重要であることを科学的に突き止めたことにより、マッカーサー賞(別名天才賞)を受賞した科学者!

そして、本書はまさにこのグリット=やり抜く力について書かれた本なのです!

 

 GRIT/グリットの内容

本書の内容の中で、ぼくが印象に残ったものを紹介します!

 

GRIT/グリットの強さが成功のカギになる理由

著者は、グリットは世の中で成功したり、偉業を成し遂げたりするのに極めて重要な能力であり、才能よりもやり抜く力が成功のカギだといます。

 

著者は、このことをシンプルな式で説明します。

  • 才能×努力=スキル
  • スキル×努力=達成

 

「才能」は「スキル」が上昇する速さであると言え、「スキル」は「才能」と「努力」の掛け算により定義されます。そして、さらに「スキル」に対して再び「努力」が掛け合わさることにより「達成」の大きさが決定されます。

 

要するに、達成という最終結果に対して、才能より努力する力、すなわちグリットがはるかに寄与するということ。

従って、たとえ人の2倍の才能があっても、人の半分の努力しかしない人間は、人並み以下の成果しか上げることができないのです。

 

グリットを構成する要素としては、「情熱」と「粘り強さ」の2つがあります。

    • 「情熱」とは、1つのことに専念する力のこと。
    • 「粘り強さ」とは、困難な状況であってもあきらめずに取り組む力のこと

そして、著者が行った実験により、粘り強さや情熱は、ある程度は遺伝的要素によるが、経験による部分の影響も大きいということが明らかになったそうです。

言い換えると、グリットは後天的に伸ばせると言うことです!

 

グリット内側から伸ばす

本書によれば、グリットを伸ばす方法として、「内側から伸ばすやり方」と「外側から伸ばすやり方」があります。

グリットを「内側から伸ばす」とは、自発的にやり抜く力を伸ばしていくためのプロセスのことです。

本書では、そのプロセスとして4つのステップを提示しています。

 

1.興味

グリットを伸ばすためのとっかかりが「興味」です。

物事を楽しんでこそ物事を継続する情熱か生まれると言うことです。

 

子育てに関して言えば、子供の興味を観察する親が、子供の情熱を伸ばすとのこと。

その事例として、アマゾンの創業者であるジェフ・ベゾスの母のエピソードが紹介されています。

 

ベゾスは幼い頃から発明に興味があったといいます。

ベゾスは、ときには家のベッドを分解したり、学校サボって実験を行ったりと、普通の親であれば激怒しそうなことばかりをしたそうですが、ベゾスの母はその行為を怒らず、むしろ彼がやりたいことをできるように手助けしたといいます。

親としては、子供の興味の芽を摘み取らず、暖かく見守ることが大事なのですね。

 

2.練習

本書によれは、物事を上達するには、「意図的な練習」が不可欠です。

アスリートや音楽家など第一線で活躍する偉人たちは、例外無くこの「意図的な練習」を行っています。

 

ここで「意図的な練習」とは、平たく言うと、自分ができないポイントを明らかにして、それを克服するように繰り返し練習することです。

そして、やり抜く力が強い人は、意図的な練習をより多く行っているそうです。

そのため、グリットが強い人ほど、練習によってより実力が伸び、最終的に偉大な成果を残すことができる言うわけです。

 

3.目的

興味が持続するためには、単に自分が楽しむと言うだけではなく、自分の行っていることが世の中にとって重要であると確信することが必要です。

この大きな目標意識を持っているかどうかで、やり抜く力の強さが決まります。

 

4.希望

グリットを強めるためには、挫折をしても立ち上がると言うマインドセットが重要になります。

「やればできる」、「努力すれば能力を伸ばせる」というポジティブなマインドセットを、本書では「成長思考」と呼んでいます。

 

著者の実験で、成長思考とグリットは強い相関があることがわかっています。

そして、このマインドセットには、子供の頃の褒られ方が強く影響しているといます。

子供のマインドセットを「成長志向」にするためには、才能褒めるのではなく、努力している姿勢を褒めることが重要です。

 

外側からグリットを伸ばす

上記のように、グリットは内側から育むこともできますが、一方で外部環境的な要因でもグリットを伸ばすことが可能です。

では、どのような外部環境が人のグリットを伸ばすのでしょうか?

 

グリットを伸ばす育て方とは?

外部環境として重要なのが、親による子供の育て方です。

著者の言う、子供のグリットを伸ばすための理想的な育て方、それはズバリ「賢明な育て方」をすると言うことです。

 

本書で言う「賢明な育て方」は、子供に対して厳しい要求を行いながらも、子供がそれを達成するための支援を惜しまないという、暖かくも厳しい子育ての姿勢のことです。

単に子供に対して厳しくするだけでもダメだし、逆に、単に子供を甘やかすだけでもダメ。

優しさと厳しさの両方を兼ね備えることで、子供のやり抜く力が伸びるのです。

 

課外活動はグリットを伸ばすのに効果的

もう一つ、グリットを伸ばす外部環境として、課外活動が挙げられています。

課外活動というのは、学校の授業以外で行うスポーツや音楽などで、要はお勉強以外の活動のことですね。

 

本書によれは、1つの課外活動を長期間続けた人は、大学の在籍日数が長く(つまり中退しにくい)、就職後の離職率も低いということがわかっています。

 

課外活動を長期間続けることには当然やり抜く力が必要ですが、課外活動やり通すことでやり抜く力がさらに鍛えられるという、正のスパイラルがあるといえます。

また、グリットが強い集団に入ることによって、周りに感化されてグリットを強化される側面もあり、子供に課外活動をさせることは重要なんだということが分かりました。

 

 GRIT/グリットを読んだ感想

グリットは偉業を達成することに関係するだけではありません。

ある実験結果によれば、グリットの強さと幸福や健康状態とは比例関係にあるそうです。

つまり、グリットが強い人は幸福感を感じやすく、健康状態が良い傾向があるそうです。

 

親であれば、自分の子供に対して、

  • 逆境にもめげずたくましく生きて欲しい
  • 成功を掴み取って欲しい
  • 幸せな人生を送って欲しい

という思いを持っているのではないでしょうか?

本書で述べられているように、グリットはたくましさにも、成功を掴みこと取ることにも、幸せになることにもつながる、人の重要な能力の1つです。

そうすると、親としてやるべきことは明らかですよね?

子供のやり抜く力を伸ばすように、子供との接し方に気を配ったり、子供の外部環境を整えたりする。

このことが、親としての重要な役割なのではないでしょうか?

 

このように、本書を読むことで、子育てにおける重要な指針をクリアにすることができるので、子育て中の方に是非おすすめしたいと思います!